JR貨物UT14K形コンテナ

UT14K形コンテナ(UT14Kがたコンテナ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)輸送用として籍を編入している、20 ft形の私有コンテナタンクコンテナ)である。

概要

本形式の数字部位 「 14 」は、コンテナの容積を元に決定される。このコンテナ容積14 m3の算出は、厳密には端数四捨五入計算の為に、内容積13.5 m3 - 14.4 m3の間に属するコンテナが対象となる[1]。 また形式末尾のアルファベット一桁部位 「 K 」は、恒常的に鉄道輸送するISO 668規格の国際海上コンテナを私有化した、危険品タンクコンテナに付与されている[2][3]

特記事項

もともと、国際的なタンクコンテナの内容物は、液体又は気体類である。従って、海上コンテナ由来の本コンテナでは、日本国内仕様の鉄道用私有タンクコンテナにみられるような粉末又は、状貨物類は積載できない。

また海上輸送危険物用タンクコンテナへ積荷を充填する際の注意点は、原則として充填率80 %以上、95 %以内に収める規定[4][5]として、国連機関で定めている危険物輸送の規則(IMDG = International Maritime Dangerous Goods Code)がある。

番台毎の概要

95000番台

95001[6][注 1]
日本石油輸送所有、シリコーン溶液専用(化成品表記=93)。※アクリル酸メチル専用としての登録期間あり。最大総重量13.2 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20 T6)
国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95002 - 95004【3個】[6]
日本石油輸送所有、エタノール専用。最大総重量13.4 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※JR形式登録とはなっているものの鉄道輸送の実績はなく、事実上のタンクローリー代用としてのトレーラー専用輸送用。
95005[6]
日本石油輸送所有、アクリル酸ブチル専用。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95006[6]
日本石油輸送所有、絶縁油専用(化成品表記=93)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95007[6]
日本石油輸送所有、MFDG-S専用(化成品表記=93)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95008 ・ 95009【2個】[6]
日本石油輸送所有、アセトン溶液専用(化成品表記=燃31)。最大総重量13.2 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20 K2)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95010[6][7]
日本石油輸送所有、MFG-NS専用(化成品表記=燃30)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95011[6][7]
日本石油輸送所有、TBA溶液専用(化成品表記=燃31)。最大総重量13.2 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20K2)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95012[6][7]
日本石油輸送所有、イソプロピルアルコール専用(化成品表記=燃31)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20T6)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95013[6][7]
日本石油輸送所有、MFG-NS専用(化成品表記=燃30)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20K2)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。
95014[6]
日本石油輸送所有、NAS-4専用(化成品表記=燃31)。最大総重量13.5 t。タンク保護枠付き四角形外観。2段積可能。海上コンテナ専用タイプコード (20K2)
※国際海上コンテナ由来のタンクコンテナとしては、珍しくフォークリフト荷役用のフォークポケットが装備されている。ただし、背丈が約2.4mと通常より十数数センチ程低くコンテナ容姿が軽量級と見誤り、フォークリフトによる荷役事故防止のためにフォークポケット部位には「5tフォーク使用禁止」の標記がある。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 出典資料詩の2020年10月発行当時では、JR形式登録抹消。※廃コンではない。

出典

  1. ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p449.
  2. ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 448 - 449.
  3. ^ 新しい貨物列車の世界/トラベルMOOK詩2021-10-28発行/交通新聞社/記載 p175「表3 形式数字の後に付く私有コンテナの仕様記号一覧」より.
  4. ^ ※注意点 タンク内充填数量について 【株式会社・日新】
  5. ^ ISOタンクコンテナの運用上のルール 【郵船商事株式会社】
  6. ^ a b c d e f g h i j k 私有コンテナファイル第47回/季刊ジェイ・トレイン詩2020-10発行/79号/記載 p119.
  7. ^ a b c d 私有コンテナファイル第48回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-1発行/80号/記載 p106.

参考文献

  • 貨車技術発達史編纂委員会(編著)『日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年』社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月。全国書誌番号:21465967。 
※参考白黒写真掲載ページ → ---項。

外部サイト

  • コンテナの絵本
  • コンテナ日和

関連項目

8~12 ft級
有蓋
無蓋
冷蔵
冷凍
タンク
ホッパ
通風
活魚
電源
事業用
  • SZ
廃棄物
20~24 ft級
有蓋
無蓋
冷蔵
冷凍
  • UF24A
  • UF25A
  • UF26A
  • UF27A
  • UF28A
タンク
ホッパ
通風
活魚
  • U8D
  • U10D
30~31 ft級
有蓋
無蓋
冷蔵
冷凍
タンク
通風
40 ft級
無蓋
  • 表示
  • 編集