閉鎖海

大航海時代にポルトガル・スペインが主張した閉鎖海。太平洋(スペイン)・インド洋(ポルトガル)などを閉鎖海とした。

閉鎖海(へいさかい、ラテン語: Mare clausum = 閉ざされた海)とは、国際法において、ある国の管轄下にある大洋、その他の航行可能な水域で、他の国々に対して閉ざされている、すなわち他の国がアクセスできない海を指す言葉である。閉鎖海は「自由海」に対していて、これはすべての国の船舶に航行が開放されている海を意味する。

一般的に受け入れられている国際水域の原則では、国家管轄権の外にある海、大洋、海域はすべての人に航行が開放されている「公海」(Mare liberum)と呼ばれている。昔の大航海時代に、ポルトガルとスペインは新発見した太平洋インド洋などの海を閉鎖海としたが、間もなくオランダ、イギリスなどの他ヨーロッパ諸国から挑戦を受けた。

後にイギリス辞退も、オランダ漁船を追い出すために、ジョン・セルデン(John Selden)に『閉鎖海論』(Mare clausum(1635年)を書かせて,自然法および慣行に基づき海の領有が許されることを説き,「海洋論争」が展開された。[1] 

現在の世界における国際法上の閉鎖性海域は、限られている。[2]

脚注

  1. ^ 《閉鎖海論》(読み)へいさかいろん(コトバンク)
  2. ^ 世界の代表的な閉鎖性海域(環境省)

関連項目

外部リンク

  • ペルシャ湾、カスピ海、北極海-閉鎖性の「海」について(海洋製作研究所)
  • 日本の閉鎖性海域88ヶ所(国際エメックスセンター)