士魂魔道 大龍巻

士魂魔道 大龍巻
監督 稲垣浩
脚本 木村武
稲垣浩
原作 南條範夫
製作 田中友幸
出演者 市川染五郎
星由里子
夏木陽介
三船敏郎
音楽 石井歓
撮影 山田一夫
編集 岩下広一
製作会社 宝塚映画[1][2]
配給 東宝[1][2]
公開 日本の旗 1964年1月3日[1][3][2][4]
上映時間 108分[1][3][4]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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士魂魔道 大龍巻』(しこんまどう だいたつまき)は、1964年(昭和39年)1月3日に公開された日本映画である。製作は宝塚映画製作所(後の宝塚映像)。配給は東宝。カラー、東宝スコープ[1]。監督は稲垣浩、主演は市川染五郎。

併映作品は「社長シリーズ」の1本である『社長紳士録』(監督:松林宗恵)。キャッチコピーは「人馬もろとも吹きとばし戦野を疾る凄絶の大龍巻!」

概要

原作は南條範夫の1963年(昭和38年)の小説だが、内容は大幅に脚色しており、「魔道」の要素が薄まり、タイトルにもある大竜巻がクライマックスとなっている[2]。監督・脚本は1961年公開の東宝映画『大坂城物語』と共通しており、内容も同作品より後の時代を描いている[5]

大竜巻の描写は、大型扇風機による突風と操演によって宙を舞う人や馬のミニチュアで表現された[6][2]。本編監督の稲垣浩と特撮監督(特技監督)の円谷英二は互いに多忙であったため、竜巻がどの方向から画面に登場するか打ち合わせできないまま撮影が行われたが、竜巻の方向は一致していた[6]。このことについて尋ねたスタッフに対し、稲垣は「主役(竜巻)は下手から登場すると決まっている」と述べたという[6]

一部のシーンが『大坂城物語』の流用で、同作品での未使用カットも用いられた[2]

ストーリー

大坂夏の陣、落城寸前の大阪城。ここを死に場所として切腹しようとした深見重兵衛は、偶然、豊臣秀頼の子国松を抱いて落ち延びようとする小里を助け、道行きを共にする。落人として追われる2人は、豊臣方の残党が企てる陰謀に巻き込まれ、数奇な運命を辿ることになる。そして、戦の決着が着く寸前になって突如、巨大な竜巻が発生する。

キャスト

スタッフ

本編

特殊技術

映像ソフト

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e 東宝特撮映画全史 1983, p. 547, 「東宝特撮映画作品リスト」
  2. ^ a b c d e f 円谷英二特撮世界 2001, p. 99, 「士魂魔道 大竜巻」
  3. ^ a b ゴジラ画報 1999, p. 119, 「士魂魔道 大竜巻」
  4. ^ a b 東宝ゴジラ会 2010, p. 296, 「円谷組作品紹介」
  5. ^ 東宝特撮映画全史 1983, pp. 428–429, 「一般映画の中の特撮」
  6. ^ a b c 『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、152頁。ISBN 4766927060。 
  7. ^ 日本特撮映画図鑑 1999, p. 141, 「東宝特撮作品 ビデオLDラインナップ 特撮シリーズ」
  8. ^ “士魂魔道 大龍巻 [東宝DVD名作セレクション]”. ゴジラ・ストア. 東宝. 2023年9月11日閲覧。

参考文献

  • 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。 
  • 『東宝編 日本特撮映画図鑑 BEST54』特別監修 川北紘一成美堂出版〈SEIBIDO MOOK〉、1999年2月20日。ISBN 4-415-09405-8。 
  • 『ゴジラ画報 東宝幻想映画半世紀の歩み』(第3版)竹書房、1999年12月24日(原著1993年12月21日)。ISBN 4-8124-0581-5。 
  • 『円谷英二特撮世界』勁文社、2001年8月10日。ISBN 4-7669-3848-8。 
  • 東宝ゴジラ会『特撮 円谷組 ゴジラと東宝特撮にかけた青春』洋泉社、2010年10月9日。ISBN 978-4-86248-622-6。 
稲垣浩監督作品
1920年代
  • 天下太平記(1928年)
  • 放浪三昧(1928年)
  • 源氏小僧(1928年)
  • めくら蜘蛛(1929年)
  • 続万花地獄 第二篇(1929年)
  • 鴛鴦旅日記(1929年)
  • 相馬大作 武道活殺の巻(1929年)
  • 絵本武者修行(1929年)
1930年代
  • 諧謔三浪士(1930年)
  • 瞼の母(1931年)
  • 元禄十三年(1931年)
  • 一本刀土俵入(1931年)
  • 弥太郎笠(1932年)
  • 旅は青空(1932年)
  • 時代の驕児(1932年)
  • 国定忠治 旅と故郷の巻(1933年)
  • 国定忠治 流浪転変の巻(1933年)
  • 国定忠治 霽れる赤城の巻(1933年)
  • 直八子供旅(1934年)
  • 利根の川霧(1935年)
  • 富士の白雪(1935年)
  • 関の弥太ッぺ(1935年)
  • 大菩薩峠 第一篇 甲源一刀流の巻(1935年)
  • 大菩薩峠 鈴鹿山の巻・壬生島原の巻(1935年)
  • 股旅千一夜(1936年)
  • 出世太閤記(1938年)
  • 地獄の蟲(1938年)
  • 尊王村塾(1939年)
1940年代
  • 宮本武蔵(1940年)
  • 宮本武蔵 剣心一路(1940年)
  • 海を渡る祭礼(1941年)
  • 江戸最後の日(1941年)
  • 宮本武蔵 一乗寺決闘(1942年)
  • 独眼龍政宗(1942年)
  • 無法松の一生(1943年)
  • 狼火は上海に渡る(1944年)
  • 東海水滸伝(1945年)
  • 最後の攘夷党(1945年)
  • おかぐら兄弟(1946年)
  • 壮士劇場(1947年)
  • 手をつなぐ子等(1948年)
  • 忘れられた子等(1949年)
1950年代
1960年代
1970年代
  • 待ち伏せ(1970年)
作品
怪獣映画
ゴジラ映画
ゴジラ
作品
昭和シリーズ
平成vsシリーズ
ミレニアムシリーズ
2010年代以降
アニメ映画
  • GODZILLA三部作
    • 怪獣惑星
    • 決戦機動増殖都市
    • 星を喰う者
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