フェアリーキングプローン

フェアリーキングプローン
2001年6月3日、東京競馬場
欧字表記 Fairy King Prawn
原語表記 靚蝦王
品種 サラブレッド
性別 騸馬
毛色 鹿毛
生誕 1995年10月13日
デインヒル
ツイッグレット
母の父 Twig Moss
生国 オーストラリアの旗 オーストラリア
生産者 Mrs C.Redmond
馬主 劉錫康
調教師 姚本輝(香港)
Ivan W.Allan(香港)
競走成績
生涯成績 26戦12勝
獲得賞金 3769万5867香港ドル
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フェアリーキングプローン靚蝦王Fairy King Prawn1995年 - )は香港競走馬。香港で1999年/2000年シーズンと2000年/2001年シーズンの2度年度代表馬に輝いたほか、日本に遠征し安田記念でも優勝した。

馬名はキングプローン(大きなエビの意、蝦王)が冠名で、英語名・広東語名から意訳すると「活きのいい大きなエビ」になる、馬主がエビが好きだったことからこのような名になった。なおフェアリーキングという名の種牡馬がいるが、名前が似ているだけでまったく関係はない。

戦績

1998年から2001年にかけて走った香港の一流馬で、スプリントからマイル路線にかけて活躍した。

2歳(南半球表記:以下同)時の1998年の3月に姚本輝(リッキー・イウ)厩舎の所属馬として新馬カテゴリでデビューし勝利。このシーズンはこの1戦のみで終えた。

3歳を迎えた1998/1999シーズンは、国際競走への出走こそならなかったが、5月に行われたチェアマンズプライズで初の重賞勝利を含む7戦4勝の成績を残し、最優秀スプリンターのタイトルを受賞した。

飛躍のシーズンとなったのが1999/2000シーズン。休み明け2戦を経て臨んだ香港スプリントに6番人気の人気薄ながら優勝し、香港のトップホースの1頭となった。年明け後にスプリント重賞を2走し、いずれも2着に終わった後アイヴァン・アランの下に転厩して、目標を日本の安田記念へと定めた。鞍上にリーディング上位のロビー・フラッドを迎え、チェアマンズプライズ2着を経て来日した本馬は、単勝10番人気の低評価を覆して外からよく伸び、ディクタットを抑えて香港馬として初めて日本のGIに優勝を果たした。これらが評価され、このシーズンの最優秀スプリンターおよび最優秀マイラーのタイトルと合わせて本馬は年度代表馬に選ばれた。

2000/2001シーズンを迎え、マイルチャンピオンシップを目標に再び日本への遠征が計画されたが、香港で日本脳炎に感染した競走馬が見つかり、検疫上の配慮から遠征を見送ることとなった。目標を新たにし、年末の香港マイルに向かうが、オーストラリアの最強牝馬サンラインに激闘の末ハナ差の2着に敗れた。

年が明けるとスチュワーズカップ、ボーヒニアスプリントトロフィーのG1 2つに優勝し、香港金盃を叩いてUAEドバイデューティーフリーに遠征を敢行。そこで再び顔を合わせることとなったサンラインへのリベンジは果たすが、サンラインとの勝負に固執した結果ジムアンドトニックに敗れ2着となった。このときの騎乗ぶりがアランの怒りを買い、フラッドは本馬から降ろされることになる。

香港に凱旋後、チェアマンズスプリントプライズを勝利。続いてシンガポール国際カップを目標とすると、サンライン、ジムアンドトニックとの再戦に注目が集まるが、シンガポール遠征は回避し安田記念に向かうこととなる。連覇を狙った安田記念では1番人気に押されるも、末脚不発で9着に敗退。しかしながら、このシーズンも最優秀スプリンター、最優秀マイラーのタイトルとともに、年度代表馬に選出された。

さらなる飛躍を期待され迎えた2001/2002シーズンは、緒戦のナショナルデイカップをコースレコードで1着するが、脚部不安を発症。長く治療が続けられたが翌シーズン2月に引退。2003年2月23日沙田競馬場で引退式が行われた。引退後は屯門の公立騎術学校(乗馬スクール)にて余生を送っている。

年度別成績

  • 1997/1998年 1戦1勝
  • 1998/1999年 8戦4勝 香港最優秀スプリンター
    • 1着 チェアマンズプライズ(香港G1・LR)
    • 2着 國際スプリントトライアル(香港G2・LR)、沙田ヴァーズ(香港G2・LR)
  • 1999/2000年 7戦2勝 香港馬王、香港最優秀マイラー、香港最優秀スプリンター
    • 1着 香港スプリント(香港G1・LR)、安田記念(日本GI・LR)
    • 2着 チェアマンズプライズ(香港G1・LR)、センテナリーカップ(香港G2・LR)、ボーヒニアスプリントトロフィー(香港G3・LR)
  • 2000/2001年 9戦4勝 香港馬王、香港最優秀マイラー、香港最優秀スプリンター
    • 1着 チェアマンズスプリントプライズ(香港G1・LR)、ボーヒニアスプリントトロフィー(香港G1・LR)、スチュワーズカップ(香港G1・LR)、ハッピーバレートロフィー(香港G3・LR)
    • 2着 香港マイル(香港国際G1)、ドバイデューティーフリー(UAE国際G2)、チェアマンズプライズ(香港G1・LR)
  • 2001/2002年 1戦1勝

血統表

フェアリーキングプローン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 デインヒル系ダンジグ系
[§ 2]

*デインヒル
Danehill
1986 鹿毛
父の父
Danzig
1977 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Pas de Nom Admiral's Voyage
Petitioner
父の母
Razy Ana
1981 鹿毛
His Majesty Ribot
Flower Bowl
Spring Adieu Buckpasser
Natalma

Twiglet
1987 黒鹿毛
Twig Moss
1973 鹿毛
Luthier Klairon
Flute Enchantee
Top Twig High Perch
Kimpton Wood
母の母
Extradite
1982 黒鹿毛
Bletchingly Biscay
Coogee
Expulsion *インファチュエイション
Roedean
母系(F-No.) 22号族(FN:22) [§ 3]
5代内の近親交配 Natalma4×4=12.50%(父内)、Nearco5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ フェアリーキングプローン(AUS) 5代血統表2017年9月9日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com フェアリーキングプローン(AUS) 5代血統表2017年9月9日閲覧。
  3. ^ JBISサーチ フェアリーキングプローン(AUS) 5代血統表2017年9月9日閲覧。
  4. ^ JBISサーチ フェアリーキングプローン(AUS) 5代血統表2017年9月9日閲覧。


外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post、香港ジョッキークラブ
   

国際G1昇格前:
01回(1999年) 香港の旗 フェアリーキングプローン
02回(2000年) オーストラリアの旗 ファルヴェロン
03回(2001年) オーストラリアの旗 ファルヴェロン

国際G1昇格後:
04回(2002年) 香港の旗 オールスリルズトゥー
05回(2003年) 香港の旗 サイレントウィットネス
06回(2004年) 香港の旗 サイレントウィットネス
07回(2005年) 香港の旗 ナチュラルブリッツ

08回(2006年) 香港の旗 アブソリュートチャンピオン
09回(2007年) 香港の旗 セイクリッドキングダム
第10回(2008年) 香港の旗 インスピレーション
第11回(2009年) 香港の旗 セイクリッドキングダム
第12回(2010年) 南アフリカの旗 ジェイジェイザジェットプレーン
第13回(2011年) 香港の旗 ラッキーナイン
第14回(2012年) 日本の旗 ロードカナロア
第15回(2013年) 日本の旗 ロードカナロア
第16回(2014年) 香港の旗 エアロヴェロシティ
第17回(2015年) 香港の旗 ペニアフォビア

第18回(2016年) 香港の旗 エアロヴェロシティ
第19回(2017年) 香港の旗 ミスタースタニング
第20回(2018年) 香港の旗 ミスタースタニング
第21回(2019年) 香港の旗 ビートザクロック
第22回(2020年) 日本の旗 ダノンスマッシュ
第23回(2021年) 香港の旗 スカイフィールド
第24回(2022年) 香港の旗 ウェリントン
第25回(2023年) 香港の旗 ラッキースワイネス

日本の旗 安田記念勝ち馬
   

国際競走指定前:
01回(1951年) イツセイ
02回(1952年) スウヰイスー
03回(1953年) スウヰイスー
04回(1954年) フソウ
05回(1955年) クリチカラ
06回(1956年) ヨシフサ
07回(1957年) ヘキラク
08回(1958年) ラプソデー
09回(1959年) ヒシマサル
第10回(1960年) オンワードベル
第11回(1961年) ホマレボシ
第12回(1962年) トウコン
第13回(1963年) ヤマノオー
第14回(1964年) シモフサホマレ
第15回(1965年) パナソニック
第16回(1966年) ヒシマサヒデ
第17回(1967年) ブツシヤン
第18回(1968年) シエスキイ
第19回(1969年) ハードウエイ
第20回(1970年) メジロアサマ
第21回(1971年) ハーバーゲイム
第22回(1972年) ラファール
第23回(1973年) ハクホオショウ
第24回(1974年) キョウエイグリーン
第25回(1975年) サクライワイ

第26回(1976年) ニシキエース
第27回(1977年) スカッシュソロン
第28回(1978年) ニッポーキング
第29回(1979年) ロイヤルシンザン
第30回(1980年) ブルーアレツ
第31回(1981年) タケデン
第32回(1982年) スイートネイティブ
第33回(1983年) キヨヒダカ
第34回(1984年) ハッピープログレス
第35回(1985年) ニホンピロウイナー
第36回(1986年) ギャロップダイナ
第37回(1987年) フレッシュボイス
第38回(1988年) ニッポーテイオー
第39回(1989年) バンブーメモリー
第40回(1990年) オグリキャップ
第41回(1991年) ダイイチルビー
第42回(1992年) ヤマニンゼファー

国際競走指定後:
第43回(1993年) 日本の旗 ヤマニンゼファー
第44回(1994年) 日本の旗 ノースフライト
第45回(1995年) アラブ首長国連邦の旗 ハートレイク
第46回(1996年) 日本の旗 トロットサンダー
第47回(1997年) 日本の旗 タイキブリザード
第48回(1998年) 日本の旗 タイキシャトル
第49回(1999年) 日本の旗 エアジハード

第50回(2000年) 香港の旗 フェアリーキングプローン
第51回(2001年) 日本の旗 ブラックホーク
第52回(2002年) 日本の旗 アドマイヤコジーン
第53回(2003年) 日本の旗 アグネスデジタル

国際G1昇格後:
第54回(2004年) 日本の旗 ツルマルボーイ
第55回(2005年) 日本の旗 アサクサデンエン
第56回(2006年) 香港の旗 ブリッシュラック
第57回(2007年) 日本の旗 ダイワメジャー
第58回(2008年) 日本の旗 ウオッカ
第59回(2009年) 日本の旗 ウオッカ
第60回(2010年) 日本の旗 ショウワモダン
第61回(2011年) 日本の旗 リアルインパクト
第62回(2012年) 日本の旗 ストロングリターン
第63回(2013年) 日本の旗 ロードカナロア
第64回(2014年) 日本の旗 ジャスタウェイ
第65回(2015年) 日本の旗 モーリス
第66回(2016年) 日本の旗 ロゴタイプ
第67回(2017年) 日本の旗 サトノアラジン
第68回(2018年) 日本の旗 モズアスコット
第69回(2019年) 日本の旗 インディチャンプ
第70回(2020年) 日本の旗 グランアレグリア
第71回(2021年) 日本の旗 ダノンキングリー
第72回(2022年) 日本の旗 ソングライン
第73回(2023年) 日本の旗 ソングライン