ヌニバク島

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  • ヌニバク島
  • ヌーニバク島
  • ヌニヴァク島
ヌニバク島
メコリャック(1978年)
ヌニバク島の位置(アラスカ州内)
ヌニバク島
地理
場所 ベーリング海
座標 北緯60度05分42秒 西経166度12分40秒 / 北緯60.09500度 西経166.21111度 / 60.09500; -166.21111座標: 北緯60度05分42秒 西経166度12分40秒 / 北緯60.09500度 西経166.21111度 / 60.09500; -166.21111
面積 1,631.97 sq mi (4,226.8 km2)
長さ 77 km (47.8 mi)
106 km (65.9 mi)
最高標高 1,675 ft (510.5 m)
最高峰 ロバーツ山
行政
アメリカ合衆国
State アラスカ州
Census Area ベセル国勢調査地域(英語版)
最大都市 メコリャック(英語版)
人口統計
人口 191(2010年時点)
人口密度 0.05 /km2 (0.13 /sq mi)
民族 エスキモーユピック
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ヌニバク島 (ヌニバクとう、Nunivak Island) は、ベーリング海で2番目に大きな島。永久凍土に覆われた火山島で、アラスカ州ユーコン川カスコクウィム川デルタ(en:Yukon–Kuskokwim Delta)の沖約48kmに浮かび、本土とはイトリン海峡(英語版)で隔てられる。面積4,226.8 km2、長さ76.2km、幅106kmでアメリカ合衆国で8番目に大きな島である。2010年の調査では人口191人。

地理

ヌニバク島の急崖
ヌニバク島の砂丘

火山起源の島であり、白亜紀堆積岩の上に小さな楯状火山から流れ出た溶岩により形成された、海抜500フィート(160m)以上の溶岩台地が広がっている。島には約60個の噴石丘(英語版)と4個のマールが点在している。火山活動の歴史から、ベーリング海火山地域(英語版)の一部と見なされており[1]イキルウィット溶岩層(英語版)という火山地形が見られる。 島の東海岸と南海岸には汽水ラグーンが見られ、北西部は急崖となっている。

島のバイオームツンドラであり、高さ4フィート(1.2m)未満のヤナギの木が見られる。 また、数種の絶滅危惧種を含む少なくとも89種の渡り鳥の飛来地であり、夏には海岸部や内陸部のツンドラ湖が繁殖地となっている。

先史時代よりカリブーの生息地であったが、19世紀後半から20世紀初頭の乱獲により絶滅してしまった。そのため、1930年代から40年代にかけてアメリカ政府はカリブーとジャコウウシを導入し繁殖させた。現在、これらの動物は現地法人によって管理されている。

民族

ヌニバク島の子どもたち(1930年)

ヌニバク島のほぼ全ての永住者はユピックエスキモーであり、より細かくは中央ユピックに属する。なお、島民はCup'ig (複数形 Cup'it)を自称する。

高齢の島民はユピック語のひとつである中央アラスカ・ユピック語を第一言語としているが、ほとんど全ての島民は英語を話す。

島民は自足自給の狩猟や本土での商業漁業に大きく依存している。

イヴァン・ペトロフによる1880年の国勢調査では島の9つの村で計702人を数えたが、1900年の伝染病により人口は激減した。以降は移民等により200人程度の人口を保ち、現在では全住民が北岸にあるメコリャック(英語版)に住んでいる。

文化

マスクを着用した島民

ヌニバク島の芸術は古代から受け継がれたもので、特にセイウチなどの動物を模したマスクが特徴的である。このマスクは古代では商業用として用いられ、後に祝祭や踊りで用いられるようになった。

セイウチは、皮はカヤックや靴底、腸は防水雨具、骨は道具にするなど、島民が衣食住において依存する重要な生き物であった。

脚注

  1. ^ The 40Ar/39Ar chronology and eruption rates of Cenozoic volcanism in the eastern Bering Sea Volcanic Province, Alaska

参考文献

  • Nunivak Eskimo Margaret Lantis in Handbook of North American Indians v5 Arctic pp 209–223. Government Printing Office, Washington. Copyright 1984 Smithsonian institution.
  • Nunivak Island Eskimo (Yuit) technology and material culture (1989) VanStone, James W; Field Museum of Natural History. Fieldiana: Anthropology, new series, no.12 Chicago, Ill.: Field Museum of Natural History. In copyright, digitized with the permission of the Chicago Field Museum. This is VanStone's write-up of Margaret Lantis's material culture collection and notes.
  • The social culture of the Nunivak Eskimo. Margaret Lantis. Transactions, American Philosophical Society (vol. 35, Part 3, 1946)
  • Charles C. Hughes. Review of "Eskimo Childhood and Interpersonal Relationships: Nunivak Biographies and Genealogies" by Margaret Lantis American Anthropologist, New Series, Vol. 63, No. 5, Part 1 (Oct., 1961), pp. 1133–1135 (3-page review; good summary).
  • Fish and Wildlife Resources of Nunivak Island, Part 1, Fisheries – March 21, 1966 Jerry Hout, U.S. Fish and Wildlife Service. Subsistence fishing. Maps, photos.

外部リンク

  • Summer Field Science Camp UAF Kuskokwim Campus
  • Photo Slide-show Science Field Camp
  • Nunivak Photos from the 50's
  • Historic Nunivak Photos
  • Nuniwarmiut Piciryarata Tamaryalkuti 'Nunivak Cultural Programs
  • Nunavik Island Project Jukebok
  • Nunivak island spirit masks and other art carvings
  • Paul Souders. Ellikarrmiut Economy. Animal Resource Use at Nash Harbor (49-NI-003), Nunivak Island, Alaska. Archaeology at Nash Harbor; bibliography.
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