トロロックス

トロロックス

6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid

識別情報
CAS登録番号 53188-07-1
PubChem 40634
ChemSpider 37117
ChEBI
  • CHEBI:82625
ChEMBL CHEMBL153
  • CC1=C(C(=C2CCC(OC2=C1C)(C)C(=O)O)C)O
  • InChI=1S/C14H18O4/c1-7-8(2)12-10(9(3)11(7)15)5-6-14(4,18-12)13(16)17/h15H,5-6H2,1-4H3,(H,16,17)
    Key: GLEVLJDDWXEYCO-UHFFFAOYSA-N
特性
化学式 C14H18O4
モル質量 250.29 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

トロロックス(Trolox、6-hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid)は、ホフマン・ラ・ロシュによって販売されているビタミンEの水溶性アナログである。ビタミンEと同様に抗酸化物質であり、酸化ストレスまたは損傷を低減するために生物学的または生化学的用途で使用されている。

トロロックス等価抗酸化能(英語版)(TEAC)は、トロロックスを基準にした抗酸化力の強さの指標であり、単位はトロロックス当量(TE)である(例えば マイクロモルTE/100 g)。複雑な混合物(ブルーベリーやトマトなど)の個々の抗酸化成分を測定するのが困難なため、トロロックス当量はこういった混合物の抗酸化能のための基準として使われる。トロロックス当量はABTS(英語版)脱色試験を用いてほとんどの場合測定される[1]。TEAC試験は食品、飲料、サプリメントの抗酸化能を測定するために用いられる。FRAP試験(英語版)では、抗酸化能を測定するためにトロロックスを標準として用いる。

以前は酸素ラジカル吸収能(ORAC)が別の指標として存在したが、アメリカ合衆国農務省(USDA)は2012年にこれらのレーティングを生物学的に正しくないとして取り下げた[2]

脚注

  1. ^ “Antioxidant activity applying an improved ABTS radical cation decolorization assay”. Free Radical Biol. Med. 26: 1231-1237. (1999). doi:10.1016/S0891-5849(98)00315-3. PMID 10381194. 
  2. ^ USDA “Withdrawn: Oxygen Radical Absorbance Capacity (ORAC) of Selected Foods, Release 2 (2010)”. United States Department of Agriculture, Agricultural Research Service (2012年5月16日). 2012年6月13日閲覧。